BIG ME club | 内藤景代が毎日更新する 日誌風エッセイ 最新情報 |
内藤景代 記 |
2002年8月16日(金) ●お盆 ●月遅れのお盆の送り火●灯籠流し●精霊流し●大文字焼き 京都 五山 ★「火=光」を灯す祭り●多摩川に、アゴヒゲアザラシ、たまちゃんがはじめて、あらわれたのを見に行く |
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きょうは、「月遅れのお盆」の「送り火」の日で、 日本全国で、灯籠流し(とうろうながし)や 精霊流し(しょうりょうながし)などの、 「火=光」を灯す(ともす)祭りがあります。 ●京都↓や 箱根の山では「大文字(だいもんじ)」が ――火をつけた松明(たいまつ)により ――かかれます。 ●京都の「大文字 五山 送り火(だいもんじ ござん おくりび」は、 今夜の8月16日午後8時からです。 ●京都をかこむ山々に、 「大」や↑ 「妙法」の字や 鳥居や 船の形を、 火でかたどります。 ――これは、「月遅れのお盆」の 「送り火」としての 「精霊送り(しょうりょうおくり)」 の意味をもっているそうです。 ★怨霊(おんりょう)や死霊(しりょう)とたたかう、 陰陽師(おんみょうじ) 安部晴明(あべのせいめい)の世界の発想が、 まだ色濃く残っているような伝統行事といえるかもしれません…。 ●その土地から発する「光を観る」ことが、 「観光(かんこう)」 の語源といいますから、 人気のある「夏の京都の風物(ふうぶつ)」として、 【大文字の送り火】は、 宗教的な理由だけでなく、 観光行事としても残っているのでしょう。 ●さて、観光スポットではないのに、 今、日本中から注目され、全国からひとが集まっている、 多摩川(たまがわ)へ、きのう、行ってきました。 ――そう。多摩川の「たまちゃん」に会いにいったのです。 われながら夏休みとはいえ、野次馬(やじうま)だな〜と思いましたが… ●北の北海道よりも北 …北極圏に住む、アゴヒゲアザラシが、 8月7日頃から、多摩川にいる…とネットで知ったのは、先週でした。 どうなったかと思っていると、きのうの新聞に、 泳いでいるかわいい顔写真がのっていて、 まだ、きげんよく(?)多摩川で暮らしていると知り、会いにいきました。 13日の油壺(あぶらつぼ)の水族館では、 アザラシやアシカはよく見ているので、パス(通過)したくせに…、 われながら不思議なこころの動きです。 ●気まぐれな野生動物だから、まだいるかどうか…わからないし、 と出かけてみると、多摩川にいくつもかかる橋の中で 人だかりがしている橋があり、「たまちゃん」がいる橋は、すぐにわかりました。 ――それにしても、うるさい、2本の橋です。 東海道新幹線と横須賀線(よこすかせん)がひっきりなしに通るからです。 橋の下は電車の騒音が共振して、話し声も聞こえません。 ●そんな電車の騒音など、どこふく風…と、 2本の橋の近くの水面から、5分から10分おきに、 アゴヒゲアザラシが顔を出していました。 顔を出すと、100人ぐらいのギャラリ−(見物人)が、 「あそこだ!」 「いた!」 「たまちゃ〜ん!」 と、合唱(?)して声を出すので、すぐにみつかります… ●多摩川だから… 「たまちゃん」。 猫の名前のようですが、すでに定着しているようです。 ↑●赤い矢印が、「たまちゃん」です。 ●上の2本の橋↑の下あたりの水面に、よく顔をだします。 ●↑左の橋の下に、数字がかいてある「水位表」のそばの橋げたが 「たまちゃん」の「ねぐら」のようで、朝の5時から夜まで、観察している …という方に聞くと、おなかをだして寝ているそうです。 →きょうのテレビで、その映像を見ました。 やはり、橋げたの上に、1bくらいのからだを横たえ寝ころんでいました。 ●2002年の今年生まれの、 アゴヒゲアザラシの幼獣らしいということです。 ――どういう物語があって、 北極海から多摩川に、 海から川へ漂着(ひょうちゃく)したのでしょう? 人間の胎内(たいない)の赤ん坊は、 母親の心臓の鼓動を聞いて育つので、 工事のくい打ちのような騒音は、 かえって赤ん坊のやすらぎになる…ということです。 そういうテ−プが市販されているそうです。 ――そこから類推すると、 子どものアゴヒゲアザラシの「たまちゃん」が、 うるさい橋の下で暮らしているのは、 かえって癒されているのかもしれません…… ●※後記: アゴヒゲアザラシは ――「海のけもの」達の、 ラッコやアシカ、オットセイ、トド、マナティや、イルカやクジラなどと同じ仲間で ――わたし達・人間と同じ 「ほ乳類」です。 わたし達、ほ乳類は、 温かい血をもち、母親の乳をのんで育ちます。 ●潜水艦のように、顔だけだす生き物 …を喜んでみている、わたしをふくめた見物のひと達 ……「何かに似ている…」と思ったら、 「イギリスのネス湖のネッシ−騒動」でした。 …「ネッシ−」は、後で「いたずら」とわかりましたが。 ――多摩川の「たまちゃん」は「たまし−」 …「たましい」……?! ●8月15日の敗戦記念日の午後に、 「たまし−」… 「たましい(魂)」…… の「たまちゃん」を ――炎天下の強烈な砂ほこりの舞う中で―― 見ているだけで喜んでいる、たくさんのひと達 ……きょう16日は、またふえたようですが… この光景もまた、 新しい「平和の象徴」かもしれないな〜と感じました。 「海の水」と 「川の水」が まじりあうあたりで、 魚をとって生きている、「たまちゃん」は ――みんなで大切にして―― 日本に長く逗留(とうりゅう)してほしいと思います。 貴重な旅人(たびびと? 旅アザラシ?)であり 「まれびと」ですから。 ★「海からの贈り物」である、 「海からの漂着物」は、 浅草の観音様をはじめ、 島崎藤村(しまざきとうそん)の歌で有名な「ヤシの実」や、 流木(りゅうぼく)、 先日、漂着したイルカなど、 島国日本には、たくさんあります。 ――そういう漂着物の多くは、 珍しい「宝物(たからもの)」として、大切にされてきたようです。 ●たとえば、府中(ふちゅう)の ――暗闇祭り(くらやみまつり)で有名な―― 「大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)」の 宝物殿(ほうもつでん)には、 漂着物らしい 「タコ船 =アオイガイ =(タコの入っていた貝) 『BIG ME』 186n」が、 「龍宮(りゅうぐう)の烏帽子(えぼし)」と イメ−ジ豊かに名づけられ、飾られていました。 ※→ タコ船を「3D(りったい)ヤントラ」と組み合わせて、 わたしがつくった作品は、(A)こちらと(B)こちらに、あります。 (A)こちら
(B)こちら ●「弁財天のヤントラとタコ船をくみあわせた3Dヤントラ 」内藤景代・作 女性的なパワ−による「創造力の秘密」をあらわしています ※NAY正面に常時飾っています。 |
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