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内藤景代 記 |
2002年8月28日(水) ダチュラと朝鮮朝顔 |
「白い花」に実った、「驚くべき実(み)」とは、実際に「猛毒」で、有名だったのです… ●きのうの続きです。 「白い花」-1↓のそばには、 「トゲトゲの実」-2↓がなり、 はじけ-3↓て、 中の「茶色の種(たね)」-4↓が、見えていました。 -1 -2 -3 -4- 実と種 ●どこか、まがまがしい「茶色っぽい粒」の「種」 がたくさんつまっていて、はじけた実から、 こぼれそうになっています。 ●ひょうたん(瓢箪)や瓜(うり)と 親戚(しんせき)関係にあるという「夕顔」の実とは、 似ても似つきません。 ★それで、調べてみました。↓ ● 「実は、卵形で刺(とげ)におおわれ、長さ3cm、茶色に乾いて4裂する。」 (『原色植物図鑑』小学館) ●↑上の図鑑の、この記述が、この実にそっくりです。 ●――そして、この記述は、「何の花」についてなのか? というと…「ダチュラ」です。 ●「白い花」-1 は、 実と種から、逆算(?)すると、 「ダチュラ」だったのです。 ●「ダチュラ」についての同書からの引用を続けます。↓ 「名は、洋種朝鮮朝顔で、西洋からきたことを示すが、朝鮮が原産ではない。 明治以降に日本にはいり、薬用に栽培しているが、 荒地の帰化植物にもなっている。 アルカロイドをふくんで、猛毒である。」 ●この毒性のアルカロイドをふくむダチュラの話は、 京極夏彦さんの、お弁当箱のように厚い本の何冊かに出てきます。 ミステリ−なので、詳しくかけませんが… ●さて、7月17日のエッセイでかいた ↓左のダチュラと 右のダチュラ↓との関係は? ●上の同書によると以下です。 ●「花が純白で、葉や茎が緑のもの(上の右の写真と同じです)が、 シロバナヨウシュチョウセンアサガオ(白花洋種朝鮮朝顔)で、 ダチュラ.そのものである。」 ●右の「上向き」の「白い花」は、「ダチュラで、朝鮮朝顔」…というわけです。 そして、左の「下向き」の黄色いダチュラは、 「天使のラッパ」とか「エンゼル・トランペット」とよばれる種類ですが、 同じく「ナス科」の朝鮮朝顔です。 ●…そういわれてみれば、「朝顔」という名ですが、 「花の先端に5本のとがりがある」のが特徴のダチュラの花は、 「ナス科」なので、8月22日の紫色の「ナスの花」に似ていますね。 ●要するに、右も左もダチュラの花で、 ダチュラの花には、「上向き▲と下向き▽」の花が、あるようです。 7月17日や8月6日に、「※後記:」をつけ加えておきましょう。 ●また、ダチュラの別名を 「朝鮮朝顔」といっても、 「朝鮮」の原産ではなく、 「西洋からきたことを示す、洋種」という意味が、 「朝鮮」という名になるわけです。 ――「舶来(はくらい)」のような意味なのでしょう。 そして、「朝顔」と名がついていても、朝顔の親戚ではなく、ナスの親戚です。 朝鮮 ≒ 洋種 ≒ 舶来 ●……さて、それで、ひとつは、解決しました。 ――では、「夕顔」は、どんな花なのでしょう? これが、また、「ふたつの花」が 「本物」と「俗称」で入り乱れ、 定着し、難しいことになっていました ……続きは、また明日。 |
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