2002年9月26日(木)
「イトウリ」を漢字でかくと「糸瓜」。
「ヘチマ」を漢字でかくと、「糸瓜」。
けれど、「イトウリ」と「ヘチマ」は、ちがう。
ヘチマ ≠ イトウリ |
きのう、不思議な「植物」を調理しました。
下の「黄色い麺(めん)」のような食べ物です。
「これは、何でしょう?」
……わたしも家人も、はじめて見る珍しい「イトウリ」です。
きょうは、木曜日なので、NAYヨガスク−ルの
わたしの夜のクラスに、「麺」↓のようになる前の「イトウリ」↓
といっしょに持っていき、みんなにお見せしましょう。
●「イトウリ」…… ↓
「これが!……この写真のように、変身するとは!!」
――と、きっと、みなさん、驚くことでしょう。
●漢字で、「イトウリ」をかくと「糸瓜」です。
●「ヘチマ」を漢字でかくと、
「糸瓜」です。けれども、上の写真は、↑「イトウリ」で、
←左の写真の「ヘチマ」では、ありません。
ヘチマ = 糸瓜
イトウリ = 糸瓜
けれども、 ヘチマ ≠ イトウリ
同じ「糸瓜」でも、ちがう「糸瓜」が、ある……
●小学校の校庭で、
1メ−トルほどの長いヘチマ(右)と、
50cmくらいのふつうサイズ(左上)のヘチマを見つけました。
左のヘチマは、「緑のウリ」です。
●上の「黄色い麺(めん)」↑のようになった「イトウリ」は、
右の→「黄色のウリ」です。
形は、楕円形で、長さは20cmくらい、
直径は12cmくらいです。
上の写真です。
大きさの感覚をつかむため、ボ−ルペンをおきました。
●「イトウリ」は、
「マクワウリ(真桑瓜)」
――黄色い果物(くだもの)で、中身(なかみ)が白く甘い――
を、大きくした黄色いウリ………
とイメ−ジすると、わかりやすいかもしれません。→
●八百屋さんによると、
「イトウリ」は、「野菜」で、調理するもの。
「マクワウリ」は、「果物」で、そのまま食べる、甘いウリ。
……という分類(カテゴリ−分け)だそうです。
※→「カテゴリ−」と論理構造については、
『聖なるチカラと形・ヤントラ』 87p
図10 「カテゴリ−・コンセプト・アイデンティティ」をどうぞ。
●9月17日と19日にかいた緑のヘチマは、
内部に「糸」のような繊維(せんい)が、多いので
――繊維を干して、
タワシや汗とりや靴底(くつぞこ)にするわけです
――「糸瓜」とよばれた……。
ヘチマの「糸瓜」は、
「イトウリ」と発音すると、
「イ」を聞きにくいので、「トウリ」とよばれていたそうです。
――ところが、風流なひとが
――「トウリ」の「ト=と」は、
「いろはにほ へ と ち り……」で
「へ」と「ち」の「中間」にあるので
――「へち間」すなわち「ヘチマ」とよんで、
それが広まったという説があります。
仲間うちの「符丁(ふちょう)」や、
隠語(いんご)や暗号のような、
楽しい言葉遊びの洒落っ気(しゃれっけ)を感じる語源です。
●黄色いイトウリの別名は、
「ソ−メン(素麺)ウリ」とか
「錦糸(キンシ)」です。
輪切りにして、
水からうでる(ゆでる)と黄色い「糸」のように、
ほぐれてきます。
黄色の糸 = 錦の糸 = 錦糸
●……という「見立て」は、綺麗で、みやびです。
半透明なので、「黄色い糸こんにゃく(シラタキ=白滝)」のようです。
●大根を千切り(せんぎり)にしたように、
黄色い糸状に実がほぐれてきます。
さめたら手でもほぐせます。
……まさに、こちらも「イトウリ=糸瓜」といえましょう。
●八百屋さんは、新潟の出身で、
その地方では、夕顔と同様に、よく食べるといいます。
それで、楽しげに「イトウリ=糸瓜」の調理法を、教えてくれました。
けれども、自分で、うでてみないと
「輪切りにした実が、どんどん、糸のようにほぐれて、
箸ですくえるようになって、白滝みたいになる……」
というイメ−ジが、
いまひとつ、つかめませんでした。
実際に1個¥380で買って、
うでてみると、まさにその通りでした
……面白い……
●とはいえ、2つに割ったばかりのイトウリは、
モヤシのような大きな種がたくさんつまっていて、
「ほんとうに糸のようになるのだろうか?」
と懐疑的(かいぎてき)になりました……
中身の種などを全部だして、輪切りにして、
↑上のように、うでたわけです。
●そして、お味は
……味は、ほんのり甘みがあり、
シャリシャリした歯ごたえで、
サラダにしてドレッシングで和えると、
「大根サラダ」より、まろやかで、おいしいかったです。
ポン酢で、酢の物にしてもいいし、炒めてもおいしいそうです。
「ウリの世界」は、奥が深いですね。
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