2003年3月12日(水) ●松竹梅…大きな笹の葉、熊笹と桜。新宿御苑。 ●「大きなゴリラのキング・コング」がのっている絵柄で有名なニュ−ヨ−クの摩天楼の時計台 |
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むかし、お寿司の「しきり」に、必ず入っていた、大きな笹(ササ)の葉。 今でも、マス(鱒)寿司など、地方の名産には、 笹で包んだ寿司があります。 越後の名物、笹でくるんだ透明な飴、笹飴も、特産品です。 ●笹の葉は、いろどりだけでなく、 殺菌や解毒作用もあるようです。 今は、そのなごりで、ギザギザのプラスチック製で 「緑色のしきり」を、寿司やお弁当などのしきりにつかっています。 さて、笹の葉でも特に大きな葉が、「クマザサ(熊笹)」です。 ●クマザサ(熊笹)は、竹の一種で、 葉のまわりが白い、大きな笹です。 竹のように、まっすぐに縦(|)に伸びるのではなく、 横(―)にはえます。 木の根元をおおうように、 クマザサがしげっていると、 いかにも日本的な風情(ふぜい)の日本庭園のイメ−ジになります。 ●そこに、松の木が上に伸び、 梅の枝が横に広がると「松竹梅(しょうちくばい)」で、 とても「おめでたい」風景…という「お約束」が、日本にはあります。 松竹梅のパタ−ンは、 着物の柄や調度の装飾につかわれてきた伝統的な絵柄(えがら)です。 ●サクラ(桜)とクマザサ(熊笹)↑ ●お寿司などのランクに「上中下」だと 「ぶしつけ」なので、 「松竹梅」という風習もあります。 梅=並(なみ)=ふつう。 ご自分の性格を「並」とかいた方があり、 笑ってしまいましたが…。 ●新宿御苑の日本庭園は、松竹梅がそろっていました。 梅はさかりをすぎて、3月8日にお話したように、カンザクラ(寒桜)が満開。 松竹梅ではなく、竹(クマザサ)と松、そしてサクラ(桜)。松竹桜…。 ●写真のように、「松竹桜…もいいな〜」と思っていましたら、 何か、違和感を感じました…。 にょっきりと、「アメリカの象徴、ニュ−ヨ−クの摩天楼(まてんろう)」が サクラの向こうに、そびえているのです… ●新宿南口のタイムズ・スクエアの時計台です。 12月20日のクリスマスのイルミネ−ションのお話の時に 夜景をお見せしました。 今回は、その昼間の姿です。 ●サクラ(桜)とニュ−ヨ−クの摩天楼 時計台↑ ●日本庭園とアメリカの象徴、ニュ−ヨ−クの摩天楼の時計台… とても「ミス・マッチ」で合わないような、 いかにも「今の日本そのもの」を象徴しているような気がしました。 ●日常の中に、当たりまえにくいこんでいる、アメリカの姿… ファッション、ライフスタイル、食生活など… ●9月11日のエッセイで、 ニュ−ヨ−クの摩天楼や「ツインタワ−ビル」がたっている 「ニュ−ヨ−クの立体ミニュチア模型」 のキ−ホルダ−をお見せしました。 かつて、タイムズ・スクエアの時計台の形の摩天楼は、 「大きなゴリラのキング・コング」が てっぺんにのって美女をつかんでいる絵柄で有名でした。 文明と野生… ●今は、ツインタワ−ビルが、なくなり、 その復讐戦がはじまりそうです。 「野生のゴリラ」のような怒りにまかせた暴力ではなく、 「文明」的な知恵ある解決はないものでしょうか…? 「並」ではなく、 「特上の松の知恵」を、 2003年の今、欲しいものです。 ●A・C・クラ−クの『2001年宇宙の旅』は、 大きなサルが、棍棒をもって直立する場面から映画がはじまります。 あの太古のむかしから、 わたし達・人間のこころは、進化してきたのだろうか? 松竹桜…春の日本庭園を、のんびりと歩きながら、 冥想(瞑想)的になっていました。 ※→「こころの進化」については: 内藤景代・著 『わたし探し・精神世界入門』、 『ヨガと冥想』 『BIG ME』をどうぞ。 ☆内藤景代Amazon著者ページ(新刊・古書・電子書籍) |
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