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2003年3月27日(木) ●象牙細工の透かし彫りように、光を通しているツクシ。 ●「ツクシ、誰の子? スギナの子」といわるけれど・・・現実の関係は? |
緑の野原を「青いカ−ペット」を一面に、しきつめたようにしてくれる小さな「青い花」の群。そこに突き出てビッシリと咲く、ピンクのヒメオドリコソウ(姫踊り子草)の群。 その美しさにひかれて休耕地に入ると、4人の親子連れが、下を向いて、バケツをもち、なにやらとっていました。ツクシをとっていたのです。 ●「ツクシつみ…もうそんな時季になったのか〜」と、地面を見まわしました。 …が、歩きまわっても、近くには一本もありませんでした。母2人、娘2人の4人組にとりつくされてしまったのでしょうか… そこを出て、小川にそって歩いても、ツクシは、見つかりませんでした。 ![]() ●象牙細工の透かし彫りようなツクシの頭部↑ ●川が枯れて、石ころだらけになった川底を歩いていたら、土手に3本だけ、ツクシを発見しました。うれしかったです。 ●上から下に見下ろす角度ではなく、川底から上に見上げる角度での出会いです。 川底から上を見上げる体験もはじめてだし、ツクシを下から見上げるのも、はじめての体験です。 ●太陽の光を通して、ツクシが透明な象牙色(アイボリ−)で「象牙の透かし彫り」のように輝いて見えました。↑↓ ![]() ●象牙細工の透かし彫りようなツクシ ●頭部が「透かし彫り」になる前の、「横シマ模様のツクシ」や、頭をだしただけのツクシをふくめ、6cm〜2cmくらいの3本のツクシがありました。 そばに、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)も咲いています。 ●ツクシは「土筆」とかきます。 「横シマ模様のツクシ」は、うす茶色と茶色の「土色」で、筆のようにもみえます。 ●そういえば、小学生の頃、「割り箸」をけずって、筆にして墨をつけて、絵をかく授業がありました。誰もが、どことなく「山下 清」風のタッチになったりして… ●ツクシのそばに、スギナが2本、ありました。 ご存知でしょうが、ツクシは、時がたつと、スギナ(杉菜)になっていきます。 だから、「春の一瞬」をのがすと、ツクシに出会わずに、スギナの原になって、「残念…」ということになります。 ●都内でも、春のスギナの原は、駐車場などに多いです。 ツクシは、「土筆」とかくように、枯れ枝や枯れ葉のような「保護色」なので、毎年、みつかりにくいです。 色鮮やかな黄緑のスギナになって、「ここにツクシがあったのか〜」と知るわけです。 ![]() ●スギナ(杉菜)↑ ●ツクシをつんで、炒めたり、おひたしにするのが「春の訪れ」の楽しみ…という風習があったようです。 けれども、祖父母が必死にツクシを探して、嫁や孫達にプレゼントしても、「ツクシは味がない」と、喜ばれない…という家庭も多いとか…… ●「ツクシ、誰の子? スギナの子」という童謡があり、テレビドラマの題名にもなったようです。 ……無邪気な童謡に、理屈は無粋(ぶすい)ですが、「ツクシが成長して、スギナに変身する」わけなので、「逆」のように思います… ●ところが、ツクシとスギナは、「地下茎」でつながっていて、厳密にいうと、「親子」ではないそうです。 ●ツクシが、「胞子をつくる胞子茎」で、スギナが「光合成をする栄養茎」だそうです。 たとえていうと、「女王アリと働きアリ」の関係のようなものだとか… ●ツクシは、かさを開いて「胞子」をとばします。 それが、「象牙の透かし彫り」のように見えるわけです。 そして、ツクシが姿を消し、スギナが現れてきます。 ●早い話が、ツクシとスギナは、同じです。 根っこ(地下茎)でつながっています。 根っこからどんどん増えていきます。 ●胞子茎(ツクシ)と栄養茎(スギナ)。 文学的な感性でいうと…「どういう状況になっても、生きられるシステム」をもっているのでしょう。 ツクシ=スギナは…。 たぶん、「原始的ないのち」ということなのかもしれません。 ●だから、逆に、理解しにくいのかもしれません…… 「同じ種(シュ)で、殺し合い=戦争」をしている最中の、「進化」してしまったヒトというわたし達・人類にとっては… |
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