2003年6月12日(木) ●入梅と梅の花、梅の実の変化の関係。 ●「センダン(栴檀)は、双葉より芳し」というけれど、実は「白檀」のマチガイ。 ●でも、センダンの白い花は、よい香り。 ●成増飛行場から米軍グラントハイツ、光が丘公園への変遷 |
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きのう、11日、入梅(にゅうばい)。 梅雨(つゆ)に入り、きのう、きょうと、雨。 ●入梅とか梅雨というのは、 この時季に、梅の実が黄色く熟することからきているそうです。 雨が激しいと、うちの白梅の実も、 ボタッッ ゴロン!大きな音をたてて落ちます。 「夜来 風雨の声 (やらいふううのこえ)」 ……は、わが家では、梅の実の落ちる音だったりして。 今年は梅酒はつくらず、 約束していた知人に、梅の実は、プレゼントしています。 ●センダン(栴檀)の白い花↑ ●大きく高い木が、丸くこんもりしげり、 小さな白い花をたくさん咲かせていました。 東京の北、光が丘公園です。 光が丘公園は、 たくさんのソメイヨシノのサクラ(桜)の木も、 まん丸にしげり、「花の下」でのお花見は最高でした。 ●なぜ、木がまん丸に、葉がしげるか? というと、「となりに木がない」ので、 左右が伸び伸び育ち、 上下の枝もまんべんなく太陽の光をあびるように育つと、 自然に「球体」になり、丸くなるからです。 アフリカのサバンナなどに、 ポツンとはえている木が、「球体」に、丸くなるように。 ほっとけば、木は、タテとヨコに丸くしげるそうです。 けれど、「タテ長の木」が多いのは、 「となりの木」に遠慮(?)というか、気づかい(?)をして、 ヨコはすき間をあけるように、 「自主規制(?)」している結果のようです。 ●なぜ、光が丘公園のサクラの木などは、 十分な空間をとってはえているのか? というと、光が丘公園は、 敗戦前は、「日本陸軍の飛行場(ひこうじょう)」だったからです。 成増(なります)飛行場。 昭和18年(1943)、農地が飛行場建設の為に接収されました 広大な成増飛行場からは、 敗戦の日(1945年)にも特攻隊が飛んだといいます。 ●センダン(栴檀)の木↑ 光が丘公園 ●それだけでなく、 光が丘公園は、敗戦後、アメリカ軍に占領され、 アメリカ陸軍の家族住宅として 「グラントハイツ」になりました。 アメリカ軍は、 日本の戦闘機やそのほかの基地の設備を焼いて処分して、 芝生を植え、広々したアメリカ郊外の住宅街のようにしました。 完成は、1948年。 ●東京では、わたしもふくめて、 「グランドハイツ」とよんでいるひとが多かったです。 日本の「マッチ箱」のような住宅事情にくらべると、 空間のゆとりが大きい(グランド)なので、 「グラント」を「グランド」とおぼえてしまったのでしょうか。 ●「第18代アメリカ大統領の、グラント将軍の名」から、 「グラントハイツ」と名づけられたそうです。 ●さて、話をもどしましょう。 地下鉄で、広々した緑のあふれる光が丘公園にいき、 白鷺(シラサギ)、ゴイサギ(五位鷺)、 野良猫たちに出会い、のんびり散歩していると、 「センダン(栴檀)の木」が白い花をたくさん咲かせていたわけです。 「これが、センダン(栴檀)! はじめて見た!!」 と近より、花の香りをかぐと、 ジャスミン系の芳香がほのかにします。 ●センダン(栴檀)の白い花は、 真ん中から紫色のつつ(筒)のようなものが伸びて、 そこからオシベが顔をだしているようにみえます。 5弁の2cmくらいの小さな花がびっしりと咲いているので、 木の近くは、よい香りです。 「センダン(栴檀)は、双葉(ふたば)より 芳(かんば)し」 というので、新芽の頃からいい香りなのだろう…… と、思って、連れと話していました。ところが・・・! ●実は、香木(こうぼく)の「白檀(びゃくだん)」のマチガイとか。 そこでいう、「栴檀は、白檀のこと」だそうです。 この白い花の栴檀では、ない。 「栴檀は、双葉より 芳し」は、白檀のお話だそうです。 むかしのだれかが、 白檀と栴檀をまちがえて、いい伝えられたそうです。 はじめて、知りました。 「グラントハイツ」を 「グランドハイツ」とよびならわしているようなものでしょう。 ●「センダン(栴檀)は、双葉より 芳し」 ということわざは、ご存知のように、 「才能などのあるひとは、幼い頃から、その兆候があらわれる」 という意味です。 でも「大器晩成(たいきばんせい)」 ということわざもあるし、 いろいろな「成長物語」があるのではないでしょうか。 ★10日発売の『レタスクラブ』6月25号に、 「1日1回、60秒、ワンポ−ズで部分やせ」が、掲載されています。A4サイズより大きい誌面に、カラ−イラストで呼吸や気の流れがかいてあると、迫力があります。ス−パ−マ−ケットのレジ横などで販売中。¥230 |
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