2003年8月14日(木) 天気により、消えてなくなる、橋。ひとがのると、その分、沈み、強風で水没するドラム缶橋は、奥多摩湖の浮橋。橋の「開閉」による船の通過は、「人間サイズの手作業のプロジェクト」。東京都の水道の水瓶、小河内ダム
きのう、8月13日から月遅れの盆(ぼん)、旧のお盆明日の8月15日を中心に、8月13日が迎え盆、8月16日を送りというそうです。「お盆休み」の時季です。帰省客が多く、休みのお店も多いです。

今の時季、往復が大変でも、【「帰るところのある、ひと」は、いいな〜】と感じる、「故郷喪失者(こきょうそうしつしゃ)」もいることでしょう。
 田舎(いなか)や故郷(ふるさと)をもたないひとたちにも、「田舎の自然」を体験できるように「山のふるさと村」が、奥多摩にあります。秩父多摩甲斐国立公園。

先日、例のムササビのいる奥多摩駅(JR青梅線)から、多摩川の上流にそって走るバスにのり、奥多摩湖ぞいにある「山のふるさと村」へいってきました。
 奥多摩湖は、小河内(おごうち)ダムにせきとめられて、1957年にできた、大きな人造湖です。「東京都の水道の水瓶(みずがめ)」ともいわれます。
 ……とはいえ、せきとめられて、流れない人造湖の景色を窓からみながら、同じバスにのっている少女たちが、「青汁(あおじる)みたい……」と、しゃべっていました。

さて、「山のふるさと村」にいくには、バスをおりてから、「ドラム缶橋」を渡ります。
 古い地図や指標には、「ドラム缶橋」。新しい地図や「日帰り、駅からパック」のちらしには「浮橋(うきはし)」とあります。ちらしには「奥多摩湖と浮橋の 小さな旅」。
 土地のひとたちは、いいなれた「ドラム缶橋」とよんでいます。

ドラム缶橋 浮橋 奥多摩湖ドラム缶橋」は、「浮橋」です。
 2メ−トルほどの板をつないで、ゴムマットを板のあいだにかぶせ、奥多摩湖に浮いている橋。
 1957年頃には、ドラム缶を板の左右において、浮いていた橋だったのでしょう。

今は、プラスチックの大きなペット・ボトルで、浮いています。写真では、板の左右に浮く、オレンジ色の楕円形の部分が、大ペット・ボトルです。→
 浮いてはいますが、ひとがのると、その分、沈みます。……お相撲さんと、のると?……コワイです。

それだけでなく、強い風が吹くと、ドラム缶橋は、消えてなくなります。
 「強風時には、浮橋が水没する
  危険性があるので、 渡らないでください。
    東京都 水道局」
 という立て札がありました。

   ドラム缶橋 浮橋 奥多摩湖→

現代社会では、「橋は、堅固で、たしかに、あるもの」というイメ−ジですが、山にいくと、「天気や水量により、消えてなくなる、橋」というのも、たくさんあるようです。
 入間川(いるまがわ)には、「川の水がふえると、消えてなくなる橋」がありました。 7月9日にかいたように、「軍荼利(グンダリ)神社」にいく途中の河原の石の橋です。

先日の急な大雨で水量がふえ、中央線が全線不通になり、ひどい目にあいましたので、「きょうは、大丈夫かな〜? 橋がなくなったら、帰ってこられないし……」と、連れと相談してしまいました。
  バスからおりて、どうしようか〜と、ドラム缶橋をみていると、湖の右手から大きな船がすべってきます。
 このままでは、ドラム缶橋とぶつかります。 どうなるのか?↓
          ドラム缶橋(浮橋)と船 奥多摩湖



 ←ドラム缶橋(浮橋)と船 奥多摩湖




ひとだけ、船からおろして、橋を渡らせるのか? 
 とみていると、船がとまり、数人の作業服のひとたちが、ドラム缶橋におりました。
 そして、船は、Uタ−ンして、右手にもどっていきます。
 しかし、作業服のひとたちは、ドラム缶橋をこちらへも、向こうへも渡りません。
 そこで、固まって、なにやら作業しはじめました。

……なんと! ドラム缶橋の手すりを押しながら、真ん中で、開き始めたのです!
 橋は、途中でなくなり、水面が広がっています。
 東京の東銀座、隅田川にかかる勝鬨橋(かちどきばし)は、かつて上下に開きましたが、このドラム缶橋は、↓前後に開くのです。
ドラム缶橋(浮橋)と作業員 奥多摩湖
 ←ドラム缶橋(浮橋)と船の作業員↓ 奥多摩湖
作業員のいるドラム缶橋(浮橋)に戻る船。奥多摩湖






船は、Uタ−ンしてから、また、戻ってきて、ドラム缶橋の真ん中に開いた水面を通っていきました。→

そして、船が通過すると、再び、ドラム缶橋は、作業服のひとたちにより閉じられ、前後に斜線で組みあわされて、元の橋になります。
 左手にいった船は、再度、Uタ−ンして↓また、戻ってきて、右手のドラム缶橋の上にいた作業服のひとたち全員をのせて、タ−ンし左手の小河内ダムのほうへ去っていきました。
   
      作業員(右手)のいるドラム缶橋(浮橋)に戻る船(左)。奥多摩湖

たぶん、船と作業員とドラム缶橋の上で、いつも「当たりまえ」にくりかえされている「お仕事」なのでしょう。
 奥多摩湖の上流から下流に船が渡るには、「当たりまえ」に、ひとと船と橋が協力(?)しあう……という「人間サイズの手作業のプロジェクト」。
 「プロジェクト×」という大げさな感じではなく、どこか「(ぬく)もり」を感じる、のんびりした風情(ふぜい)でした。

敗戦、約10年、1957年にできた小河内ダムの上にある奥多摩湖は、ドラム缶の利用とか、ひとの手作業とか、わたしが子どもの頃の昭和30年代の「廃物(はいぶつ)利用」の精神(スピリット)の香りを感じます。
 その頃、ドラム缶を露天の風呂桶(ふろおけ)にしている、おうちもありました。

………さて、これからドラム缶橋を渡って、「手作りの工作」にいくつもりなのです。
 【「河原の石」などを切り出して、自分で磨き、ペンダントなどをつくる】、という「クラフト・センタ−」へいくには、このドラム缶橋を渡り、湖畔の山道を2、100メ−トル歩く必要があります。
 ドラム缶橋は、自然に、2つに開いてしまう……ことはないでしょう。
 それで、橋を渡ってでかけました。その話は、また……

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