2003年9月6日(土) ★紫式部の女性への深い「洞察力」か?『源氏物語』と『源氏物語 絵巻』にかかれた、ユウガオ(夕顔)の白い花。 ★その白い「つぼみ」と青い果実のつながり具合(関係)。 ★現代でユウガオ(夕顔)とまちがえられやすい、ヨルガオ(夜顔)の花と、つぼみ。 ★丸い「丸夕顔」と細長い「大長夕顔」は、2つとも白いかんぴょう(干瓢)になる ★トウガン(冬瓜)の料理。★正岡子規の『病臥漫録』。 |
国会議事堂の三角屋根の避雷針に雷(かみなり)が落ちて、固い御影石(みかげいし)が落ち1階の窓ガラスがわれたり、ジョギング中の男性(55才)が落雷で感電死したり、ラッシュの満員電車がとまったり……と、暴れまわった、9月3日夜の雷雨。 ……それが、「浄化の雨」だったように、澄んだ青空が広がり、白いうろこ雲やすじになった絹雲(けんうん)などが浮かぶ、よい天気が続いています。 ★『an an (アン アン)』の2003年9月10日号:【自分の力で 運命を変えるメソッド93】に、「STEP 1; まずは、ヨガで全身の〃気〃の流れを整え、運命を切り開く体質を作ろう。」というテ−マで、お話とポ−ズをのせています。 ↑●ヨルガオ(夜顔) つぼみ ↑●ヨルガオ(夜顔) 花 ←●ユウガオ(夕顔) つぼみ ●去年、夏から秋にかけて探した、ユウガオ(夕顔)の白い花。 『源氏物語』と『源氏物語 絵巻』にかかれた、あのユウガオ(夕顔)の白い花が開花した姿は、今年も見られませんでした。 けれども、ユウガオ(夕顔)の白い「つぼみ」と、その大きな青い果実がぶら下がっているのを、吊り棚で、みつけました。↓ 先月、都留の桂川で、雷雨に会う前に、畑の道を散歩していたときです。 ●ユウガオ(夕顔)は、その名のように、夕方から夜に開くので、4:00pm頃では、つぼみの先がほころんだくらいです。遠くで雷の音がして、雨雲(あまぐも)が近づいてくるので、ゆっくりとできません。 茎をふくみ全体が繊毛(せんもう)に守られているので、ふわふわとかすんでみえる、ユウガオ(夕顔)の、つぼみ。 『源氏物語』で人気のある「ユウガオ(夕顔)の君」のような、儚(はかな)い白い花がふわりと開くのを見たかったのですが、雨粒もはらはらと落ちてきたので、立ち去るしかありませんでした。 ●去年も今年も、「ユウガオ(夕顔)」と名づけられて売られている、「ヨルガオ(夜顔)」の大輪の白い花は、よく見かけます。↑ ヨルガオ(夜顔)の、つぼみは、かすむような繊毛はなく、つるんとした茎が長く伸び、白い花びらはソフト・クリ−ムのように巻き、ねじりあげています。 ●ヨルガオ(夜顔)の花は、夜になると、ねじれていた花びらをほどくようにして、アサガオ(朝顔)のような、切れ目のない丸い花を開きます。 10〜 15cmの大きな花です。葉は、ハ−ト型。 ●吊り棚にぶら下がる、ユウガオ(夕顔)の大きな青い果実 都留 ●都内の八百屋さんの店頭で売られいた「信州の夕顔」↓ ●前にもかきましたが、 ヨルガオ(夜顔)の花のほうが、 自己主張がはっきりして華やかで、 「現代人の好み」なのかもしれません。 それで、【ヨルガオ(夜顔)が、ユウガオ(夕顔)】 という誤解が多数派になりつつあるようです。 ……なにしろ、 【ユウガオ(夕顔)は、ひょうたん(瓢箪)の親戚で、 かんぴょう(干瓢)】ですから、 【『源氏物語』を代表する美女の未来像】としては、 「イメ−ジがこわれる」のでしょうか。 でもそこに、紫式部の、 【女性への深い「洞察力」】が秘められているのかも…… ●ユウガオ(夕顔)の白い「つぼみ」のそばには、 大小の未来像、「花が結実した青い果実」が、 長くぶら下がっていました。 20cmほどのキュウリ(胡瓜)のようなものから 40cm以上の冬瓜(トウガン)のような 太く大きな黄緑色の果実が、ユウガオ(夕顔)の実(み)です。 儚いユウガオ(夕顔)の白い花は、 堂々としたユウガオ(夕顔)の実(み)に変身するわけです。 それを、干して、くるくる皮をむくと、 かんぴょう(干瓢)になります。煮付けて、お寿司にいれたりします。 ●7月頃に、都内を歩いていたら、 八百屋さんの店頭に、 「ユウガオ(夕顔)の、大きな実」が並んで、売られていました。 上の右の写真。 「信州の夕顔 1本 ¥680」 とかいてあります。 40〜 50cmで、細長く、太く、重い。 ひとかかえは、あります。もって帰れない。 「トウガン(冬瓜)と同じように料理すれば、おいしい」 といわれているので、一度、食べてみたかったのですが、 残念ながら、パス(通過)。 ●そのかわり、お総菜屋さんで、 「トウガン(冬瓜)のそぼろ煮」を売っていたので、買いました。 上がその写真です。 トウガン(冬瓜)のそぼろ煮 ●関東風でなく、薄味(うすあじ)。 とろみの味がしみて、冷やして食べると、おいしいです。 「暑気祓い」の効果があるといわれています。 ●トウガン(冬瓜)は、去年、10月8日に、 都内でパンチング・ボ−ルのように 大きく自生(?)している写真を、お見せしました。 ●さて、今年は、「ユウガオ(夕顔)の、開花した白い花」 にだけは、まだ出会えませんが、いろいろと、 「ユウガオ(夕顔)関係」のものには出会えた年でした。 そういう「無意識のレ−ダ−網」があって、 どこかへでかけると、ふ〜っとみつかるのかもしれません。 ●先日の、秩父の飯能(はんのう)では、 花屋さんで、「ユウガオ(夕顔)の種」をみつけ、買ってきました。↓ 最悪の場合は、うちで、種をまき、育てれば、 「ユウガオ(夕顔)の、開花した白い花」を見られるわけです。 丈夫な花だそうですから。 東京の花屋さんで、「ユウガオ(夕顔)の種」として、 売っているのは、上記の「ヨルガオ(夜顔)の花」です。 この大輪の写真がのっています。 ●さて、さて、「ややこしや〜」になりますが、 かんぴょう(干瓢)になる「ユウガオ(夕顔)の種」でも、 球体の実になる「丸夕顔」と、 細長くなる「大長夕顔」の2つがあります。↓ 都留の棚に、ぶる下がっていたのは、「大長夕顔」。 去年、お見せした、浅草で「炭(すみ)入れ」になっていたのは、 「丸夕顔」。 2つとも、くるくると皮をむいて、白いかんぴょう(干瓢)になります。 ●正岡子規の病床日記である『病臥漫録』は、 脊椎カリエスで寝たきりの子規が、根岸の家で、 棚につるをはわせ花を咲かせ、果実をぶら下げる、 ユウガオ(夕顔)、ひょうたん(瓢箪)、 ヘチマ(糸瓜)などを「観察」していたことがしるされています。 むかしの根岸には、「日除け」のかわりに、 棚をつっているうちが、たくさんありました。 小さい頃に、もしかしたら、生まれ育った根岸で、 ユウガオ(夕顔)の実も見たことがあったのかもしれませんが、 ヘチマ(糸瓜)だと思っていたような気がします。 ●「野口のタネ」の袋↑ ●「丸夕顔」と、「大長夕顔」の種の袋↑ |
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