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 内藤景代 

 2002年7月15日(月) お盆と、ご先祖の霊=お精霊(しょうりょう)と迎え火、送り火。餓鬼道。「仏陀ブッダ覚者さとったひとほとけ」は、「成仏」したひと。祖霊信仰と、仏教の習合。

きょうは、お盆(ぼん)の中日(ちゅうにち)です。
7月15日を中心に、13日を迎え盆、16日を送り盆というそうです。
旧暦の7月15日、月遅れの[8月15日]にお盆をするところもあります。

●7月13日の猛暑の夕方、戸口で新聞のチラシに火をつけている年輩の女性がいました。「……?」自動車の出入りも激しく、人通りも多い商店街の通りです。立ち止まって見ていると、30pほどのオガラ(芋殻。植物の茎の干したもの)を数本、その上にのせ、燃やしはじめました。
 「迎え火ですか?」と聞くと、
 「明るいうちにお迎えしなくちゃいけないんだけど、いそがしくて」というお返事で、お精霊(しょうりょう)をでお迎えしているとのことでした。

●お盆の7月13日にご先祖霊=お精霊がやってきて、14日・15日とそのうちに滞在し、16日に送り火とともに、霊が帰っていくそうです。

●お盆にそなえる、なすやきゅうりで作った牛や馬は、きゅうりの馬にのって早くこの世へきて、なすの牛にのり、ゆっくりあの世に帰ってってほしいという願いをこめたものだそうです。

●幼い頃、お盆のときに、←涼しげな綺麗な色の提灯(ちょうちん)を飾っているおうちがあり、「ああいうのが、欲しい」といって、父にこわい顔で怒られました。
母に聞くと、「あれは新盆(にいぼん)の、だれかが死んだうちが飾るのものだから…」
 後年、父や母の新盆で、盆提灯を飾りましたが、嬉しくはありませんでした…涼しげというより、かなしい色でした…

●さて、というのは、インドの梵語(ぼんご)=サンスクリット語ウランバナを、漢字で当て字にした盂蘭盆(うらぼん)の最後の一字の盆からきています。

●盂蘭盆(うらぼん)」というのは、釈迦(シャカ)の弟子の目蓮(もくれん)が、死んで餓鬼道(がきどう)に落ちて苦しんでいた母親を、仏教式に供養したことで、救うことができた…というお話がもとになっています。

●理屈をいうと…現代で、お葬式をあげて、僧侶が導師になって、死んだ方に引導(いんどう)をわたし(『ヨガと冥想』96n)覚悟(かくご=覚り・悟り=さとり)させ、「ご仏前」というように「仏陀ブッダ覚者さとったひとほとけ」になったとしたら、成仏(じょうぶつ)したわけです(『聖なるチカラと形・ヤントラ』197n)から、餓鬼道でさまよったり、また、この世にもどってくる…ということは「?」なのです。

●そのあたりの「?」は、「ヨガの歴史と哲学」と「仏教の悟りの変遷史」と「わたし達の意識の進化の物語」を呼応させた『ヨガと冥想』をお読みください。成仏、解脱、輪廻転生については『聖なるチカラと形・ヤントラ』192n、そのほかは「精神世界の疑問と答」のチャ−トへ。

●……頭の認識はともかく、なくなったかたを思い出し、懐かしむ心…というお盆の風習にこめられたわたし達日本人のこころは大切にしたいと、わたしは思っています。

●歴史的にみると、お盆の行事は、日本古来の先祖崇拝の祖霊(それい)信仰と、仏教が習合してできた行事です。

 …が、「盆と正月が一緒にきたようだ=すごいにぎわいの楽しいとき」という表現にあるように、わたし達日本人には、長い間、大切な行事でした。お盆休みふるさとへの帰省とか。

  今年のNAYヨガスク−ルの夏休みは、8月のお盆休みをふくむ、 8月12日(月)〜18日(です。

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