BIG ME club | 内藤景代が毎日更新する 日誌風エッセイ 最新情報 ![]() |
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2002年8月5日(月) ◎葛飾北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」と、 ◎生きている化石・オウム貝の「黄金分割(黄金比)」。 ◎ヒマワリ(向日葵)の「対数らせんの曲線」。 ◎「単純なパタ−ンのくり返しが、複雑さを生む」 という「複雑系」理論の具体例。 ◎フラクタル図形 ◎フィナボッチ曲線 ◎ヤントラ ◎竜の落とし子 龍 ◎ 「自然」って……スゴイ!(→「野生の思考」の例 |
今月のNAYヨガスク−ルの正面の飾りは、「涼気(りょうき)」を感じさせるものを集めました。 ●葛飾北斎(かつしかほくさい)作の浮世絵(うきよえ)「神奈川沖浪裏」を――「3D(りったい)ヤントラ(=冥想の道具となる図形)」にして、巨大な浪から龍が天へ昇っていくイメ−ジで、龍の落とし子(タツノオトシゴ)とコラ−ジュして、わたしがつくったものを――正面の冥想スペ−スの壁に飾りました。↓ ![]() ●この3Dヤントラ↑は ――神の比例と呼ばれる、 古代ギリシャ以来のもっとも安定した美をあたえる比例 ――「黄金分割(おうごんぶんかつ)」の例として、 『聖なるチカラと形・ヤントラ』 2243ページ 316ページに、のせた、 北斎の「神奈川沖浪裏」です。 ●NAYヨガスク−ルでは、 真夏の定番の冥想用の3Dヤントラです。 この時期しか飾らないので、 「黄金分割」 ――「神奈川沖浪裏」のNAYヨガスク−ルでの通称―― で冥想できるのを楽しみにしている生徒さんも多いようです。 ●「黄金分割=黄金比」といえば、 生きた化石とよばれるオウム貝(オーム貝)の巻き方が有名です。 絶滅したアンモナイトは、 この黄金比の渦巻きではなかったことが、 絶滅の原因のひとつといわれています。 ●そのオウム貝の黄金比の渦巻きは、 『完全図解 冥想HOW TO』の表紙に、 イラストの真崎 守(まさきもり)さんが丁寧に描いてくださいました。 ――その頃、NAYヨガスク−ルに飾っていた オウム貝(オーム貝)の断面図 (『わたし探し・精神世界入門』 39ページ)を、 彼は、ご覧になり、 「この美しさには、負ける…!」と ――お貸ししたオウム貝を一介(いっかい)の画学生のように、 写生なさったのです……… 真崎 守さんは、1960年代の劇画の大御所なので、 編集者は、『完全図解 冥想HOW TO』の表紙には、 ひとめで彼の絵とわかる、 ご本人のトレ−ドマ−ク的な人物などの絵をかいて欲しかったようですが… ![]() ●オウム貝(オーム貝)は、白いものと真珠色↑のものと、 NAYヨガスク−ルに、いつも飾ってあります。 物まね鳥・オウムの口ばしに似ているので、 オウム貝(『BIG ME』 186ページ)とよばれます。 ――今でも深海で泳いでいる、 自然そのままのオウム貝は、 白地に茶色の縞(しま)模様が入っています。 ●真珠色に輝いているのは、 オウム貝の表面を、ひとが磨いた(ポリッシュ)ものです。 奈良の正倉院御物(しょうそういんぎょぶつ)の 螺鈿細工(らでんざいく)のように…。 この真珠色の大きなオウム貝↑は、 ・DVD『ヨガと冥想』に「イメ−ジを再現する」で、使用しました。 ●黄金分割=黄金比といえば、 今、最先端の科学では、 「複雑系」という考え方の「フラクタル図形」 (『聖なるチカラと形・ヤントラ』 243ページの9.)の例として、よくあげられます。 複雑系をひとことでいうと 「単純なパタ−ンのくり返しが、複雑さを生み出していく」。 そして、部分は全体と相似形になっている。 複雑系の考え方の視点は、 医学、工学、経済学、理論物理学など多岐にわたる分野で研究されています。 ●黄金比の例では、 今、真っ盛りの、太陽に向かって咲く花――ひまわりが有名です。 ●黄色いひまわりの花の ――↓真ん中の円の部分――オレンジ色の種の部分が、 「対数らせんの曲線」にそって配列されています。 ●その、ひまわりの種の↓「対数らせんの曲線」は、 「フィナボッチ曲線」と名づけられています。 ![]() ●13世紀のイタリアのピサのレオナルドとよばれた、 フィナボッチは、黄金分割の数列が、 0,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144 ……………という、 連続する二つの数字の和が次の数字になることを発見しました。 ●⇒ 1+2=3、2+3=5、3+5=8、5+8=13、8+13=21、13+21=34… のように、連続する2つの数を足したものが 次の数になっていきます。 それで、フィナボッチ曲線とよばれますが、 自然界に多く見られる配列で、よくある例といわれます。 ●ひまわりの花だけでなく、 マ−ガレットの花のつきかたもそうです。 また、経済学で、 市場経済の相場のパタ−ンの曲線が、 このフィナボッチ曲線をえがくことがある… と研究している有名なアナリスト(投資家)もいるようです。 ●脳などほとんどない、 頭足類(とうそくるい)のオウム貝や、ひまわりの花 ………彼らは、難しい数学的なことを、当たり前に「自然に」しているんですね。 自然界には、学校なぞ、ないのに…………なぜ? それが、「いのちのリレ−」なのでしょうが……。そのスタ−トは? 「自然」って……スゴイ! (→「野生の思考」の例です。 ●さて、 先月の水中花は、 乾かして二つ折りの干物状態にして、キ−プしてあります。 ――「水中で開花する前は、こんなだったんですか! 使用前と使用後は、ぜんぜん、ちがいますね。 見たことない方が多いと思います。みなさんにお見せしましょう」 という研修生の意見で、NAYヨガスク−ルに置いてあります。 ご希望の方は、指導員・研修生・猫の手お手伝いのみなさんへ、どうぞ。 ●NAYヨガスク−ルの今月の正面は、 ひまわりの花でなく、朝顔の花がついている小物を集め、 江戸情緒の涼を感じていただくようにしました。 その話は、また明日。 |
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