2003年6月9日(月) 芒種(ぼうしゅ)。●水鳥、カイツブリ夫妻の、共同作業の「浮き巣」作り。巣は逆さの円錐形。「都会派」になりつつある、カイツブリのヒナたち(→●「野生の思考」によるブリコラージュ器用仕事 の具体例: |
●カイツブリの浮き巣 逆さの円錐形 先端と水中の水草が結ばれて、水に流されないように、浮かんでいる ● ブリコラ−ジュ 野生の思考 あるものを利用する |
6月6日(金)が「芒種(ぼうしゅ)」でした。 きのうが、上弦で小潮(こしお)。 先月の上弦は、5月9日(金)。ご自分の「ココロとカラダと気分のリズム」をちょっと意識してみましょう。 「なんとなく……の、波」は、どうでした? ハイ(高揚感)? バッド(落ち込み)? ●芒種は、24節気のひとつ。 天文学的には、太陽が黄経75度の点を通過する時。 一年間のこの星・地球の「風や水」のような分けられない「気の流れ」を24等分(=節気)したものが、24節気です。 ●芒種は、イネ(稲)やムギ(麦)など、 ノギ(芒)のある穀物の種まきの時季です。 ノギ(芒)は、イネ科の植物イネ 【例:イネ(稲)やムギ(麦)】などの実(み)の 外殻にある針のような毛です。「のげ」ともいいます。 ●カマキリ(蟷螂)が出はじめ、 青かった梅の実が、黄色くなりはじめる時季です。 あの子カマキリたちは、どこかへ行ってしまいましたが、 再び、出現するでしょうか。 ●前から見たかった、水鳥(みずどり)カイツブリが、 [浮き巣](うきす)をつくるところを見ました。 井の頭公園、弁天池です。 ●カイツブリが、その上にいなければ、 遠くから見ると、 「小さなゴミの山」が、池に浮かんでいるようにしか見えません。 ↑●緑の矢印が、カイツブリの浮き巣。 ●カイツブリは、雌雄の形が同じですが、 小雨(こさめ)の中で、 浮き巣(緑の矢印)の上で、警戒しているのは、メス。↓ 口に水草の葉や茎(くき)などをくわえて運んでいるのは、 オスでしょう。 ●カイツブリの浮き巣と、カイツブリのメス↑ ▼●浮き巣の形は、「逆さの円錐形」だそうです。 池の表面には、円盤のようなこんもりした巣だけが浮いています。 水面下では、「逆さの円錐形」の先端と水中の水草が結ばれて、 水に流されないように、浮かんでいるといいます。 このカイツブリは、池の付属物(四角いもの)の上に、 浮き巣を作っているようです。 まさに、あるものを利用する「ブリコラ−ジュ」で、 「野生の思考」そのものでしょう。 ●遠来の渡り鳥たちも去った、 静かな弁天池では、浮き巣で、 卵の世話をするカイツブリのカップルだけでなく、 すでにかえったヒナたちを従えて泳いでいる カイツブリの親子もいます。 ●キュルルル−ッ…と鳴く、 25〜29cmの小さなカイツブリの親が、 水中にもぐって、小さなサカナ(魚)を、 口移しで、3匹のヒナにあたえていました。 潜水の得意なカイツブリですが、3回に1回はサカナなし…… 思いがけない水面に浮かびあがる親に、 期待感で寄っていくヒナたち。 ●給餌するカイツブリの親と、ヒナたち ●親がサカナとりに失敗することがよくあるせいか、 カイツブリのヒナは、ボ−トに乗っている人間から、 エサをもらうことをおぼえてしまったようです。 大きな白鳥の形をしたボ−トに乗った人間たちを、 カイツブリのヒナは、自分たちの「へんな仲間…」 と思っているのでしょうか。 弁天池に居つきのカイツブリなので、 「半野生」になって、「都会派」になりつつあるのかもしれません。 去年の11月30日にかいたヒヨドリのように。 オシドリのヒナたちも見ました。その話は、また明日。 |
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