2004年02月10 日 ●自我というカラ(殻)が、内部のむき身を守る ●カラ(殻)をふさぐ「渦巻き型のふた」から、2本の角の先にある目玉が出て、見つめあう ●ドロドロの海をかきまわして、しずく(雫)が落ちて固まり、オノコロ島ができた、日本(列島)のはじまり。『古事記』、「建国記念の日」 ●A・ランボ−と海。磯遊びと、巻き貝●真鶴の潮だまり(タイド・プ−ル) |
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明日は、「建国記念の日」で、休日。 『古事記(こじき)』によれば、 まだ、大地が固まらないでドロドロしていた頃、 天空にかかる天浮橋(アマノウキハシ)の上で、 男女の神(イザナギ と イザナミ )が鉾(ほこ)で、 ドロドロをかきまわして引きあげると、 その鉾(アマノヌボコ)の先から しずく(雫)が落ちて固まり、 オノコロ島ができたそうです。 それが「日本(列島)のはじまり」、 と日本神話では、伝えられています。 ●手前が、潮だまり(タイド・プ−ル) 背後に、ふたつ岩と鳥居 真鶴の海↑ ●海に囲まれた島国、日本は、 逆にいえば、四方を海に開かれている国・・・ともいえます。 外国旅行すると、 「プライベ−ト・ビ−チ(個人所有の海岸)」が多く、 海を見るには、ホテルなり、レストランに入り、 お金を払わなければならないことがよくありました。 海は、日本人にとって、 当たりまえの「母なるもの」なので、 へんな感じをしたことを思い出しました。 フランス人の天才詩人、A・ランボ−は、 十代の半ばまで、本物の海を見たことがなかったそうです。 海の詩はたくさんつくっていても・・・。 ●海からできた国、日本には、 海中から突きでた大小ふたつの岩を、 陰陽の夫婦(めおと)岩と 見立てる風習が各地にあります。 そして、ふたつの岩を注連縄(しめなわ)で結ぶ。 先日、2月3日の、太陽がまん中から昇る、真鶴(まなづる)の海のふたつ岩も、そのひとつです。 ●さて、その日は、そのふたつ岩の手前に、岩場(いわば)があり、岩に囲まれて潮だまり(タイド・プ−ル)ができていました。 大潮になったりしたら、消えてしまう、小さな池のような、潮だまり(タイド・プ−ル) 澄んだ水をのぞきこむと、 「達磨(ダルマ)さんが、ころんだ」の遊びのように、 動いていた生きもの達が、 ぴたっと動きをとめ、 擬態(ぎたい)になります。 (わたしは、岩です… 貝(カイ)ではありません…) ●カニ(蟹)や貝が、いそがしく動いては、 ぴたっと変身する・・・ おもしろいので、磯遊び(いそあそび)をしばらくしていました。 あの三浦半島の時(2002年8月14日のエッセイと写真)よりも、 小さいカニや貝達がたくさん動いていました。
●小指の爪ほど、7mmくらいの小さい貝が、 潮だまり(タイド・プ−ル)の水中の岩にへばりついていました。 (わたしは、岩です… 岩の一部です。 …) ●(ちょっとこちらへいらっしゃい) と、その小さい巻き貝を岩からはがし、すこし歩きました。 そして、大きな岩の上、緑の海藻がある隣りに、 そっと、小さな貝を置きました。 太陽が燦々(さんさん)とあたって貝を照らしています。 ●そして、(どうなるのかな〜?) とひなたぼっこをしながら、 のんびりと、小さな貝をみていました。 ●薄暗い潮だまり(タイド・プ−ル)の水中の 岩づたいに蠢(うごめ)きながら生きてきたらしい小さな貝は、 無防備に太陽にさらされ、 暖められて、動き出しました。 はじめは、貝の入口(?)は、 下にあったのですが、 ひっくりかえって、 「渦巻き型」のふたが上にみえるようになりました。 ●……そのうち、 カラ(殻)をふさいでいた、 サザエ(栄螺)のふたのような 「渦巻き型のふた」が、 だんだんに上に持ち上げられていきます ……向かって左に巻いている 「渦巻き型のふた」は、 太陽の光に透けて 半透明にみえます。 0.1mmくらいの薄さでしょうか。 パラフィンのように薄い 「渦巻き型のふた」です。 上の写真です。 ●……その薄い「渦巻き型のふた」の下から、 貝のむき身がひらひらとみえてきます。 そして、腕のような、 カタツムリの角(つの)そっくりの 目玉(めだま)が出てきました。 まるで、イラクの砂漠を走る、 戦車(キャタピラ)のふたから、 ひとが顔を出すようです。
●カタツムリの角(つの)そっくりの目玉は、はじめは1本出て、周囲の様子をうかがい、次は2本出て、360度に回転しながら、いそがしく偵察しています。 ●1cm接写のカメラで撮影している、人間、わたしを、角の先にある目玉は、好奇心いっぱいでみつめています・・・ その貝にとって、はじめてみる大きな目玉、 すなわち突き出たデジカメのレンズ・・・ (なんだろう?)と 角を動かしながら、 こちらをひたすらみつめていました。 可愛い・・・ 上の写真です。完全に「カメラ目線」です。 ●去年の2003年8月31日の、 門戸を移動する、カタツムリ(蝸牛)の「カメラ目線」とそっくりです。 というよりは、カタツムリ(蝸牛)のほうが、 「陸に住むようになった、貝」なので、 カタツムリの動作は、 海の貝にそっくり・・・といったほうがよいのでしょう。 ●貝のカラ(殻)は、 生きた柔らかい、貝のむき身を守ってくれるもの。 ……それで、 傷つきやすい繊細な心を守る、 「自我(エゴ)」の象徴として、 貝のカラ(殻)のイメ−ジを、わたしはよく使います。 わたしの3Dヤントラでも、 タコを守る「タコ船」といわれるアオイガイを使った作品もたくさんあります ●さて、小さな黄色の巻き貝は、 その後、海に帰してあげました。 岩場がちがうと、別天地かもしれませんが。 『BIG ME』や 『わたし探し・精神世界入門』にもかきましたが、 「貝から出たり、入ったり」すればいいと、 わたしは思っています。 貝のふたを閉じたまま、 「自我のカラ(殻)」に閉じこもったままでは、 自分の身は守れても、 石とかわらないわけですから、 生きものとしてはいかがなものか。 むかし『私は貝になりたい』 という反戦テレビ・ドラマがありましたが・・・ 最近、リメイクもされたようです。 ■ネット書店 |
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