2003年5月5日(月) ☆なぜ、端午の節句に、鯉のぼりを飾るのか? ☆ヨコの流れとタテの急流の滝。鯉の滝のぼりと龍の関係。登龍門。☆三角形の立体ヤントラと龍イニシエーション(通過儀礼 イニシエイション)の試練 ☆難関突破 ☆勝負=菖蒲=尚武 |
※後記;<東北みやげ>の鯉のぼりと、兜で、難関突破!11.4.1 |
きょうは、子どもの日。5月5日は、端午の節句(たんごのせっく)。「陽の日」が重なる日、五節句のひとつです。ショウブ(菖蒲)の節句。下は、「NAYヨガスク−ルの正面の今月の飾りつけ」として飾っていたミニ五月人形です。 ●端午の節句 五月人形飾り↑ ●1cmほどの紫のショウブ(菖蒲)の花と、約10cmの刀(かたな)を並べて、真ん中に兜(かぶと)を飾った端午の節句の飾りをお見せしましょう。 正面には、「桃から生まれた桃太郎」の縮緬細工(ちりめんざいく)です。2本の金色の角(つの)がついている兜も、縮緬布でつくってあります。プレゼントに頂きました。 ●5cmほどの、かぶいた三日月がついた金属の兜は、 <東北みやげ>のキ−ホルダ−をアレンジしたものです。 独眼流(どくがんりゅう)といわれた 伊達政宗(だてまさむね)の兜です。 飾ってある段々は、大型のマッチ箱に、千代紙をはりました。 ●きのう、お話した鯉(コイ)のぼりのミニチュアが、↑左に2セットあります。 タテに2匹、黒と赤の鯉が風に吹かれている鯉のぼりは、 蚕(かいこ)の繭(まゆ)に彩色してあります。 <東北みやげ>です。 下に2匹ヨコに並んでいるのは、黒と赤の鹿子模様(かのこもよう)の縮緬細工です。 ●江戸時代にも、鯉のぼりは盛んだったようです。 わたしが浮世絵のカ−ド↓をアレンジして、 3D(立体)にした額が下にあります。 ※後記;2000年の5月5日、わたしの誕生日に制作しました。 江戸時代の市ヶ谷(いちがや)あたりの土手の景色です。 手前に大胆な構図で、大きな黒い鯉が、天に向かっています。 遠くに富士山がみえ、あちこちの武家屋敷の森から、 鯉のぼりや吹き流しが、風にたなびいています。 ●端午の節句は、 「気は優しくて、力持ち」という 「強い子、男の子らしさ」を 潜在意識にすりこむ(?)日でもあったようです。 武家屋敷では、「尚武(ショウブ)≒勝負の気風」を伝える日でもありました。 ●なぜ、端午の節句に、鯉のぼりを飾るのか? 「鯉が、難関を突破して、 龍(りゅう)に変身する」 という、登龍門(とうりゅうもん)の話からきています。 以前、わたしは「登龍門という門がある」と思っていましたが、 そうではありません。 下に、鯉と龍の3Dの額を並べました。 教室では、上下に飾っています。 3Dヤントラ(内藤景代・作) 下向き三角形 龍 →→ ●3D(内藤景代・作) 浮世絵 鯉のぼり 2000. 5.5 Aquiyo ●むかし、中国の黄河に、龍門山というけわしい山があり、 そこから落ちる滝は、急流で、どんな魚ものぼれない。 けれど、もし龍門の滝をさかのぼっていくことができれば、 ただちに昇天して龍に変身する ……という伝説があります。 そこから、立身出世(りっしんしゅっせ)するための 関門(かんもん)のことを登龍門といいます。 ●それで、「鯉の滝のぼり」のイメ−ジは、 縁起のよい構図とされてきました。 水はヨコに流れるのが当たりまえ。 その水がタテに落ちてくる急流。 楽なヨコではなく、タテに…。 流れに逆らって垂直に…。 天をめざす鯉は…… 難関突破して、龍に変身する。 鯉、龍門に登る。 ……そして、大化け(おおばけ)する、鯉。 ●3Dの浮世絵の天に向かっている 大きな黒い鯉がそうであるように、 「鯉のぼり」は、「鯉の滝のぼり」のイメ−ジと ダブルイメ−ジになっています。 鯉のぼり ≒ 鯉の滝のぼり ●ひととしての「通過儀礼」や「イニシエーション( イニシエイション)の試練」を象徴(シンボル)する、お話です。 「鯉のぼり」を飾り、意味と目的を伝えることで、 「イニシエイションの試練」などの、 難関突破への「心構え(こころがまえ)」をつくってきたのでしょう。 いざというときのための、 「こころの準備」を、 生まれた時の初節句(はつぜっく)からしておく……。 そう考えると、 <女性が鯉のぼりを飾って>も、 おかしくない時代になったように思います。 ※後記;わたしの誕生日が、5月5日であることのカミングアウトのお話と、雄大で大好きな鯉のぼりの写真は、こちらへ【2010年5月1日(土)緊張をほどき、脱力しリラックスするコツ 立って脱力、座って脱力、寝て脱力の方法は サツキ(皐月 さつき)ミックス 遺伝子交配「進化」は進行形「オシロイバナ・ミックス」赤に黒い水玉模様のいテントウムシ(天道虫)がカラスノエンドウ(烏の豌豆)の花から花へ渡る瞬間 さわる「布の絵本」など「世界のバリアフリー絵本展」5月は白い花がいっぱい スズランスイセン(鈴蘭水仙)スノーフレークオオマツユキソウ(大待雪草 おおまつゆきそう)ヒガンバナ科 満月にむかう「昼の月」帆船のような鯉のぼり「石垣猫」ハボタン(葉牡丹)の菜の花 立夏 小満】。 ※→イニシエーション(通過儀礼 イニシエイション)については: 『わたし探し・精神世界入門』 http://yoga-watashi.nay.jp/ p181 「現代に生きる〈イニシエーション(イニシエイション)の秘儀〉」 『BIG ME』 p205 「通過儀礼――イニシエーション(イニシエイション)」 http://bigme-book.nay.jp/ ●夏の床の間の涼しげな掛け軸に、 「鯉の滝のぼり」という構図があります。 落語で八さんがいうように 「鯉が素麺(そうめん)を食べている絵」ではありません。 この掛け軸も、縁起のよい出世魚(しゅっせうお) ともいわれる鯉の図柄で、 龍門にむかう鯉の、勢いのある姿です。 ●きょうは、ショウブ(菖蒲)の葉を入れたお風呂、菖蒲湯(しょうぶゆ)の日です。 邪気をはらい、ショウブ(菖蒲)の葉のエッセンスで元気になるといいます。 ス−パ−マ−ケットでも、ショウブ(菖蒲)の葉を売っていました。 ¥200くらいです。 今夜は、菖蒲湯で、のんびりするのはいかがですか。 |
2003年3月発売 最新刊 ・ 発売中! 大好評 重刷中! 『家庭でできるビュ−ティ「ヨガ」レッスン』 http://yoga-home.nay.jp/ 内藤景代・著 PHP研究所・ 「体に効く、心に効く、美に効く」ヨガを、見開きの2色の図解のイラストで 呼吸法と「気の流れ」もわかりやすいと大好評! ★表紙の拡大イメ−ジは、こちらへ ★内容の紹介の「はじめに」は、こちらへ ●目次のご紹介は、こちらへ ■ ネット書店 |
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